ご報告

2011年9月12日 (月)

【9/14予定】東京JC主催シンポジウム「子どもへの虐待はなぜ起こる?」への質問

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「子どもへの虐待はなぜ起こる?地域が今、子ども達の為にできること」と題したシンポジウムが、東京JC主催で開催されます。

  ≫≫ 9月14日シンポジウム公式ホームページ

今年1月末には、私たちも、東京JC江戸川委員会によるヒアリングに協力させていただきました(松江の家視察+ヒアリング)。

多田正見区長を始め、尾木直樹さん、松平隆光さん、山田幸恵さん、と、豪華なゲストへの質問を事前受付しているということで、キャンペーンのメンバーで考え、さきほど提出いたしました。(WEB上からの投稿+江戸川委員会の方へのメール)

質問は下記の6つ。当日に何か活かされるといいなと思います。数名で参加する予定です。

 

質問1.(パネリストすべての方へ) 

江戸川区で起きた児童虐待死亡事件の大きな特徴は「子どもがSOSを出しており、諸機関がそのことを知っていたにも関わらず、保護者との対応を重視し、子どもから継続的に声を聴けなかった」ことだったと思います。児童虐待において被虐待児童からのSOSはたいへんにめずらしく、支援者は、子どもの声を、重く、かつ、ていねいに受け止めていくべきだったという指摘は、東京都からもまた児童虐待に関わる専門家からもされているところです。事件から一年半以上が過ぎたいま、子どもの声を聴かなかったことについて、どう考えていますか?それぞれのお立場から率直なご意見をお聞かせください。

質問2.(江戸川区長多田さんへ)

江戸川区では子ども家庭支援センターを中心として体制を改善し、学校や主任児童委員等との連携の強化を図っていますが、子どもがSOSを出した場合の対応について、何をどうすることにしたのか、その改善点を教えてください。特に、子ども家庭支援センターや学校などで子どもの声をどう聴くか、聴いた際にどうするのか、子どもがよりSOSを出しやすい環境づくりはどうしているか、子どもの声を聴く大人の技術はどうやって共有しているのか、など、子どもの声が今後、聞き漏らされることがないように改善したことは何か、具体的に教えてください。

質問3.(江戸川区長多田さんへ) 

日本が批准する「国連子どもの権利条約」のモニタリング機関である「子どもの権利委員会」から、2011418日に発表された『一般的意見(General Comment)』第13「子どもの権利条約第19条(あらゆる形態の暴力からの自由に対する子どもの権利)」において、子どもの権利条約第12条(意見を聴かれる権利)との関係を以下のように整理しています。

The childs right to be heard commences already with very young children who are particularly vulnerable to violence. Childrens views must be invited and given due weight as a mandatory step at every point in a child protection process. (意見を聴かれる子どもの権利は、暴力の被害をとくに受けやすい乳幼児からすでに始まっている。子ども保護プロセスのあらゆる段階で、義務的措置として子どもの意見が促され、かつ正当に重視されなければならない。)」(訳:平野裕二)

つまり、「児童虐待防止のあらゆる段階において、年齢の低い高いに関わらず、子どもの声を聴き、それを重視することが、義務的な措置として実施すべきである」という内容の通達です。これについて、どう考えますか?

質問4.(パネリストすべての方へ)

江戸川区は事件後、体制を変え、再発防止に努めてきていると思いますが、そのことが子どもたちには伝わっていないようにも思います。事件については大きく報道され、「自分たちが住んでいる江戸川区は、子どもがSOSを出しても助けてもらえない地域なんだ」ということが知れ渡ったことは事実であり、その後の改善の説明がないことで、現在も変化はないというイメージが、子どもたちの中になんとなく根付いてしまっています。とくに若い世代の人たちからは、「子どもからの信頼を回復するためには、子どもへの説明はぜったいに行うべきだ。とくに区長から直接行うことで安心するだろう。」という声があがっています。子どもへの説明や情報伝達についてどう考えますか?必要なことだと思われますか?

質問5(パネリストすべての方へ)

江戸川子どもの虐待防止キャンペーンでは、児童虐待防止を始め、子どもに対するあらゆる形態の暴力を予防するためにも、①子どもの視点に立った児童虐待防止施策の推進、②命を支える「権利」を学ぶ機会の保障、③子どもの参画を可能にする体制と仕組みの構築が不可欠と考えています。これら3点についての感想をお聞かせください。

質問6.(パネリストすべての方へ)

今後、江戸川区が児童虐待防止のために、さらに実施すべきことはどんなことだと思いますか?具体的にお聞かせください。

(以上6点)

 

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2011年4月20日 (水)

【活動発表】3/31江戸川総合人生大学子ども支援学科

江戸川総合人生大学子ども支援学科

2011年3月31日(木)

チームあさって、江戸川子どもおんぶず、発表

江戸川総合人生大学子ども支援学科にて、活動報告をしました。
チームあさってが直接、江戸川区の住民に報告させていただきました。
短い時間でしたが、これから、江戸川区内で子どもに関わろうとする受講生のみなさんに、子どもの声を聴きながら進めていってほしいと訴えました。

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詳細は、江戸川子どもおんぶずのBLOGにて報告させていただきます。

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【活動発表】2/13こどもの声を聞いてみよう

STOP! 児童虐待―わたしたちにもできること
第5回 こどもの声を聞いてみよう
~江戸川発・虐待防止こどもの声キャンペーン

2011年2月13日(日)

チームあさって、荒田直輝さん、江戸川子どもおんぶず発表

江東子どもの権利プロジェクト・江東区地域振興部文化観光課 共催事業にて、活動発表させていただきました。場所は、お隣の江東区総合区民センター。

江戸川子どもおんぶず代表の大河内秀人から、江戸川子どもおんぶずの設立とキャンペーンを開始するにあたったきっかけを報告。
キャンペーンについては、チームあさってメンバー3人から報告。
キャンペーンがなぜ成功したのか、裏舞台の子ども・若者支援技術について、荒田直輝さんから報告。

たっぷりお時間をいただき、じっくりお話しさせていただけました。

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当日のリアルタイム報告は、togetterにまとめました。
江戸川子どもおんぶず青木のツイートをまとめたものです。
ぜひあわせてご覧ください。 http://togetter.com/li/100345

 

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【活動発表】2/12弁護士会シンポジウム

東京弁護士会・第一東京弁護士会・第二東京弁護士 共催シンポジウム
子どもの権利条例シンポジウム
届け!子どもの声  ~子どもの権利条例で実現できること~

2011年2月12日(土)

チームあさって、荒田直輝さん、発表

約40分のお時間をいただき、江戸川子どもの虐待防止キャンペーンの報告をさせていただきました。
前半は、チームあさって6名から、1年に渡る活動の報告。
後半は、酒井桃子さん(弁護士)、野田美穂子さん(弁護士)、荒田直輝さん(プレイソーシャルワーカー)にも加わっていただき、活発なディスカッションとなりました。
※当日の様子は、NHKニュースにも取り上げられました。

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第2部では、パネルディスカッションに荒田さんが再び登場。

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当日のリアルタイム報告は、togetterにまとめました。
主に、壇上に上がらなかったチームあさってメンバーと江戸川子どもおんぶず青木のツイートをまとめたものです。
ぜひあわせてご覧ください。 http://togetter.com/li/100334

≪おまけ≫

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チームあさって用の控え室を用意してくださいました。

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2011年2月12日 (土)

【2/12ご出席みなさま】御礼と冒険の書について

2月12日(土)に開催されました、

~東京弁護士会・第一東京弁護士会・第二東京弁護士 共催シンポジウム~
子どもの権利条例シンポジウム
届け!子どもの声  ~子どもの権利条例で実現できること~

にて、チームあさって活動報告書『冒険の書』をご予約いただき、ありがとうございます。

確認のため、振込先を以下に記します。どうぞよろしくお願いいたします。

●振込み先

 《郵便局》 
  口座番号 0120-3-160257
 

 《三菱東京UFJ銀行》 
  西葛西支店(店番 631)
  普通 1411179 
  口座名義 江戸川子どもおんぶず 会計 青木沙織

※どちらでも構いません。

なお、お振込みが完了しましたら、お手数ですが、事務局までメールまたはFAXいただけると幸いです。

メール eko@mbm.nifty.com
FAX  03-3654-9188

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2011年1月23日 (日)

【学会誌掲載】こども環境学会学会誌に掲載されました

こども環境学会

こども環境学研究 Vol.6, No.3(C.N.17)  Mail Box

子ども・若者の参画で虐待防止へ

10月3日のシンポジウムに参加くださった方が、報告とPRの投稿をしてくださいました。ありがとうございました。

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2011年1月22日 (土)

【新聞掲載】都政新報に掲載されました(1月21日)

江戸川区の児童虐待事件から1年 ―対策に「子供の視点」を

都政新報 2011年1月21日

若者がアンケート調査

江戸川区立小学校1年生の岡本海渡君が両親の虐待を受けて死亡した事件から23日で1年を迎える。海渡君から発信されたSOSに気付きながら、区や学校、児童相談所が連携を怠り、最悪の結果を招いた。区は、子ども家庭支援センターの人員増強など対策を進めるが、草の根運動を行う若者らからは「もっと子供の視点を取り入れるべき」という指摘が出ている。

「子供の声に耳を傾けてください」――。

昨年12月28日、多田正見江戸川区長に4人の若者が面会し、こう訴えた。事件を受けて昨年3月、区内在住の高校生や大学生らが中心となって「チームあさって」を結成。子供の視点で児童虐待の防止や対策などを考えてきた。昨年5月から18歳以下を対象にしたアンケート調査結果とともに、思いを区長にぶつけた。
アンケートには、区内に住む子供など約千人が回答した。開始当初は、子供や保護者から不審な目で見られることもあったが、子供の遊び場に足しげく通い、回答を集めた。
悩みの相談相手として多かったのは「友達」「家族」で、3番目に多かったのは「誰にも話さない」だった。「学校」や「先生」を挙げる子供は少数だった。担任教諭やスクールカウンセラーには「友達にばれるのが恥ずかしい」「信頼できる人なのか分からない」などの理由で、「相談しない」という子供が多かった。公的機関には「相談できることすら知らない」という回答が圧倒的で、周知が進んでいない実態が浮き彫りになった。
「チームあさって」を結成から支援する市民団体「江戸川子どもおんぶず」の大河内秀人代表は、「学校や行政と子供が信頼関係を構築できていないのが実情。SOSに気付くにも限界がある。子供に『大人に話しても聞いてくれない』と思われてはいけない」と警鐘を鳴らす。
区は今年度から児童虐待の初期対応を担う子ども家庭支援センターの体制を8人から15人に増員。10年4月から10月末までの相談対応件数は、前年に比べて焼く1.7倍の454件に増加した。
児童虐待防止ガイドも改定し、関係機関に約3千部を配布。「同じ服装が多い」「食事をむさぼるように取る」など20項目を例示したシートを付け、子供のSOSを見落とさないよう、工夫を加えた。虐待リスクの高い10代や精神疾患を持つ妊婦への支援も強化した。
最大の課題に挙げた関係機関との連携では、対応したケースごとに、学校や保育園、民生委員らに1カ月以内のスパンで「安全確認報告書」の提出を義務付けた。関係機関によるケース検討会議も、今年度上半期で39回実施。前年度の2倍のペースだ。
しかし、子供のSOSをどう引き出すかは、依然、課題が残る。大河内氏は、「例えば保護について、子供は、どうして自分が悪くないのに、よそに移されなければならないのかと、疑問に思っている。友達と離れたくない、親をよそに移してくれと。子供には、大人にない発想がある。子供の意見を聞く姿勢を持って欲しい」と話す。

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2011年1月 6日 (木)

【新聞掲載】毎日新聞に掲載されました(1月6日)

虐待:子ども施策提言 ―江戸川区長に防止団体 /東京

毎日新聞 2011年1月6日 都内版 (毎日新聞

江戸川区の小学1年生が虐待死した事件を受け、虐待防止に向けて子どもたちにアンケート調査を行うなどの活動を続けてきた「チームあさって」のメンバーら6人が、江戸川区役所を訪れ、多田正見区長と面会した。メンバーは高校生や大学生たち。区長に活動を報告し、「どんな子どもたちも社会に自由に意見できる雰囲気、土壌を作ってほしい」などと提言した。

高校3年生の山本さんはアンケートの結果を基に、「スクールカウンセラーなど大人が決めた施策が子どもから見て使いやすいとは限らない。子どもに関する施策の議論に子どもの声を取り入れてほしい」と伝えたという。

あさっての活動をサポートしてきた市民団体「江戸川子どもおんぶず」の大河内秀人代表は面会後、「子どもと社会の距離は想像以上に遠い。あさっての若者が自分たちの活動を区長に直接伝えたのは距離を近付けるための大きな一歩」と話した。  【山田奈緒】

(2011年1月6日  毎日新聞)

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【新聞掲載】大分合同新聞に掲載されました(11月27日)

虐待のないまちづくり
「相談できる若者必要」

大分合同新聞 2010年11月27日 

東京の市民団体と影山教授

東京都内で児童虐待の防止キャンペーンに取り組む市民団体「江戸川子どもおんぶず」(江戸川区・大河内秀人代表)と、若者有志が11月26日来県し、子どもの心について研究する県立看護科学大学の影山隆之教授=精神看護学=と大分市内で意見交換した。

同区では今年1月、小学1年生の男児が両親から虐待を受けて死亡。同団体と若者有志は、子どもと一緒に解決策を考えることが児童虐待の予防につながる―として、若者・子どもの視点から「虐待のないまちづくり」を目指している。

懇談では大河内代表や、若者有志の中野さん(19)=東京都=らが「同区の事件では、行政や関係機関が虐待の事実を知りながら、保護者の意見を優先させた」と指摘。「大人がSOSに応じなければ、子どもたちはどこにも助けを求めなくなる」と述べた。

影山教授は「親、担任の先生といったたての関係だけでなく、子どもたちは素直に悩みを打ち明けられる”斜め上”の大人を確保することが必要だ」と話した。

(2010年11月27日  大分合同新聞)

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※写真 若者と懇談する県立看護科学大学の影山隆之教授=11月26日、大分市内

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2010年11月20日 (土)

【雑誌掲載】NHKテキスト*社会福祉セミナーに掲載されました(11月20日)

児童虐待のない社会は子どもの参画から

NHK社会福祉セミナー
第23巻通巻代79号

プレイソーシャルワーカー/江戸川子どもの虐待防止キャンペーン
スーパーバイザー
荒田直輝(あらた・なおき)

児童虐待における子どもの視点
今年(二〇一〇年)一〇月三日、東京・築地本願寺にて「江戸川子どもの虐待防止キャンペーン」(以下、キャンペーン)報告シンポジウム(以下、報告会)を行いました。
本キャンペーンは、今年一月、東京都江戸川区において小学一年生の男児が虐待死した事件をきっかけに開始しました。
この事件の特異性は、男児自身が身近な大人にSOSを発し、それを諸機関が把握していたことにあります。被虐待児は自らが置かれている状況を語ることはめったにありません。男児の声は各機関に届けられましたが、継続した聞き取りや支援がなされず、このような事態を生みました。
事件は広く報道され、関心も高まりました。一方で、地域の子どもに向けた説明はなく、自分も助けてもらえないかもしれないという不信感が、子どもに広がる危機感を覚えました。子どもの声が尊重され、子どもの願いが反映される社会に転換することを伝え、ともによりよい社会を作っていくために動いていこうと呼びかけることが急務であると感じました。

子どものことは子どもに聞く
このようなことが二度と起こらないためには、直接子どもから意見を聞き、それを社会に届けるアクションが必要と考えました。そこで、区内で活動するNGO「江戸川子どもおんぶず」に提案し、子ども・若者グループ「チームあさって」とともにキャンペーンを開始しました。
「チームあさって」のメンバーは、所属も年齢も居住地区も異なる高校生から二〇代前半の人たちです。キャンペーンの方向性についてアドバイスを求めたところ、彼らから活動にかかわりたいとの声が上がり、キャンペーンの主体者となっていきました。
キャンペーンでは、一八歳までの子どもを対象にアンケート調査を実施。設問はチームあさってが考え、回答は自由記述式。冒険遊び場での「遊びながらヒアリング」も彼らが考案して行い、結果として全国から一〇二三通の回答を得ました。内訳は、江戸川区を含めた都内在住者が約6割、年齢は約8割が高校生でした。
アンケートの読み取りは、統計よりも個々の意見に目を向け、書き込まれた言葉の背景を読み解くことを基本にして実施。困ったときは相談「機関」より信頼できる「人」に助けを求めたい、虐待を受けているかもしれないと感じたときは自分が自ら動いて何とか助けたい、「しあわせ」になるには人とのつながりが何より大切だ、と考えている子どもたちの姿が浮かび上がりました。
結果の詳細は報告会で披露し、また、「チームあさって」の活動報告、児童虐待防止の専門家である川﨑二三彦(かわさきふみひこ)氏、若者・青年問題の専門家である宮本みち子氏(放送大学教授)をお招きしたシンポジウムに加え、私のプレイソーシャルワーカーとしてのかかわりの報告を行いました。

プレイソーシャルワークは主体性を引き出す
「チームあさって」の主体的な動きを支援するのに有効だったのは、私が冒険遊び場に勤務していたときの経験と実践から考案したプレイソーシャルワークというアプローチです。
 プレイソーシャルワークとは、①「遊び」が持っている主体性、自発性に注目し、子どもへアプローチする。②子ども・若者と社会をつなぐ(参加・参画)ための直接・間接的支援を行う、支援方法です。
①としては、居心地のよい自由で楽しい雰囲気を作る、どんな意見も傾聴し、肯定的に受け止める、出欠も出入りも強制しない、無理に団体扱いしないなどがあります。学校などでは出しにくい自分の気持ちを開放し、それが受け止められる実感を持つことで、自らが権利の主体者であることの自認につなげます。
②としては、彼らから出た「やってみたい」気持ちを支援することです。キーワードは「即時性」と「専門性」です。
即時性とは、要望に対してすぐに反応することです。彼らの気持ちが冷める前に、彼らの投げかけに大人が応えることが肝心です。  
専門性とは、文献や映像ではなく、実際の施設を訪ね、本職の方から話を聴き、本物の体験をすることを含みます。実際に、メンバーと一緒に児童相談所や子ども家庭支援センターの視察や事件の公判の傍聴などを行いました。
また、情報を開示することも大切です。ここでも、即時性と専門性は重要です。キャンペーンを進める中で出た児童虐待に関する疑問に対し、子どもだからといって伝える内容を制限したり安易なものに置き換えず、専門的な知識や現状を彼らがわかるような説明を行うことです。
大人は結果を求めがちですが、彼らの動きを「待つ」ことも不可欠です。アンケートの設問づくりでは、納得のいく設問ができるまで彼らの決定を待ちました。忍耐が要りますが、その結果、同世代(高校生)の心に響き、率直な回答を得られたのだと思います。
これらの経験を通して、彼らの中から新たな「やってみたい」ことが湧き出ます。プレイソーシャルワークのもと、権利の自認と情報の開示が相互作用を繰り返すことにより、「チームあさって」一人ひとりの自主性や主体性が育っていったと考えます。

児童虐待のない社会は子どもの参画から
子どもにかかわる問題解決の糸口が既存の手法だけではつかめない今日、子どもの声があらゆる場面において社会に反映される必要があると考えます。子どもと社会がつながっていくためには、子どもの参画は欠かせません。『子どもの参画』の著者で環境心理学者のR・ハートは「子どもは、社会の構成員として、市民として、大人のパートナーとして地域づくりに主体的に参画する能力があり、大人にはない力を発揮する」とし、その重要性を指摘しています。
イギリスでは、二〇〇〇年に起きた「ヴィクトリアちゃん虐待死亡事件」をきっかけに、子ども政策が大きく転換しました。検証調査により、情報共有と連携が機能していない、子どもの声を聴くことが仕組みに入っていないなどの課題が明確化され、二〇〇四年には「Children Act 2004」が制定。子どもの声が重要なエビデンスとして位置づけられる社会に生まれ変わりました。
関係機関が把握していたこと、支援者の誰もが被虐待児とじっくり話さなかったことは、イギリスと江戸川の事件に共通します。日本もイギリスが辿った道に倣い、子ども政策の大幅な見直しが求められます。今年七月に発表された「子ども若者ビジョン」では参画が謳われ、子ども若者施策に参画が推進される兆しにあります。まずは子どもの幸せと育ちに焦点を合わせ、その達成に必要な支援を、子どもの声に基づいて行っていくべきです。
報告会で、川﨑氏は「子どもの意見に対して大人が耳を傾け、真剣に受け止めていく姿勢を見せることが大事」と話し、宮本氏は「子どもの問題は個人ではなく、社会の抱える問題。子どもが自分の意見を聴いてもらう権利を保障する必要がある」と述べました。
児童虐待問題は年々深刻さを増し、さまざまな施策や仕組みが行われています。しかしながら、子どもの視点に立った取り組みはほとんどありません。子どもにかかわる問題を大人の発想だけで検討していくのではない、これまでのやり方とは異なる手法として「子どもの参画」が必要であると考えます。

(文=荒田直輝)

(2010年11月20日  NHK社会福祉セミナー)

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